Castle Acre

Castle Acre Castle (2000年4月16日撮影)

Castle Acreという村に行ってみました。 場所は、Norfolk州にあり、ロンドンの北150kmにあるSwaffamという街から、A1065線で5kmほど北に行ったところにあります。

小さな村の中心に道路をまたぐ、Baily Gateというゲートハウスがあり、このゲートを抜けたところが右と左に分かれるT字路になっています。 右に行ったほうには、Caslte Acre Castleという11世紀後半Battleでの戦いの後、造られた城跡があります。

この城は、もともとは、Surrey州のWarrenne卿が、今で言う別荘の目的で建てたものですが、その後、12世紀に、どんどん武装化し、ヘンリ3世、エドワード1世をはじめ、何人かのイングランド王がここにいたこともあることで知られています。

現在、城の形は、ほとんど残っておらず、ちょうど日本の前方後円墳のような形をしており、丸い部分に城壁と中心に城郭の跡が残っています。

城自体は、14世紀後半から、誰も使わず廃墟となってしまったようです。 城は崩れて形が残っていませんが、土を盛り上げた地形は、そう簡単には変化せず、現在でも城の周りの塹壕跡が残っています。

 

Castle Acre Priory (2000年4月16日撮影)

先ほどのBaily Gateまで戻り、今度は左に行くと、上の写真のような、Caslte Acre Prioryという11世紀後半に建てられた修道院跡がありました。

この修道院も11世紀後半に建てられたもので、何度も改築された跡が残っています。 1537年にヘンリー8世がこの修道院を封印してしまい、その後は城と同様に廃墟への道をたどったようです。

Castle Acre Priory  (2000年4月16日撮影)

修道院跡は、10ヘクタール近い広大な土地にあります。 廃墟になる前は、とても大きく立派だったのでしょう。 今でも所々にその面影を見ることができます。

左の写真は、Priory Churchの西側の壁ですがアーチがきれいに残っています。

また、この修道院の大きさから、中世の時代には、おそらく絶対の権力を誇っていたのでしょう。 僧侶や修道僧、貴族たちがたくさん集まっていた、そんな様子が目に浮かびます。

こんなに荒れて、荒廃してしまった修道院ですが、とても美しい崩れ方です。 崩れた石の壁や柱にはきれいな花までが咲いていました。

崩れていくものが美しいとか、崩れ方が美しいというのは、あまり体験したり見たりすることができないことです。

昔の修道僧の気持ちが残っているのでしょうか?

 

Castle Acre Priory  (2000年4月16日撮影)

このCastle Acreの村は、Battleでの戦いに勝ったNorman人の典型的な街の住宅環境であったといわれています。

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